
製造業
AGCテクノグラス株式会社 静岡工場
運送業務の自動化への期待が高まり、 社内全体の意識改革に貢献
AGCテクノグラス 様のご紹介
AGCテクノグラス株式会社様は、AGCグループの一員として特殊ガラスの技術開発・製造を担い、電子機器用光学部材や工業用ガラス、耐熱ガラス食器、医療・研究分野向け製品などを幅広く手がけています。
静岡県榛原郡吉田町にある本社・静岡工場では、特殊ガラスの製品開発・製造・品質管理・実験評価までの全工程を一貫して行われている主要工場です。



eve auto導入前の課題
事業の成長に伴い建屋が増え、建屋間の運搬作業も増加傾向にありました。その中で、出荷前の保管倉庫を移動する搬送が必要となり、フォークリフトやトラックによる横持ち輸送が主流でした。特にトラックによるパレット搬送が多く、細かな荷物はカゴ台車で運ぶこともあり、こうした運搬作業のコストや人手負担が課題視され、自動化の必要性が一層高まっていました。
eve auto導入の決め手
1.屋外走行に対応できる数少ない選択肢
屋外をスムーズに走行できることが導入の重要な条件でしたが、以前試験導入したAMRは屋外走行に対応できる機種がほとんどなく、比較検討の対象となる製品もありませんでした。そうした中で、雨天・段差・坂道といった屋外環境でも安定した運用が可能なeve autoが注目されました。
2.横持ち作業の負担軽減とCO2削減への貢献
製造現場では横持ち作業が多いという課題があり、その解決策としてeve autoを支持する声が多く上がりました。さらに、CO2削減が全社的なテーマとなっていたことも、導入を後押しする要素となりました。
3.安定した無人走行に驚愕、2度の工場見学を経て決断
ヤマハ発動機の浜北工場を2度ご見学いただきました。現場でeve autoが無人のままスムーズに稼働し、シャッターや信号と連携しながら自律的に走行する様子を目の当たりにし、その完成度の高さに驚愕。こうした実績と技術力を実際に確認したことで、最終的に導入を決定されました。


eve auto導入による効果
1.搬送自動化の推進と企業の意識変革
まだテスト段階ではあるものの、eve autoの導入により現場の搬送自動化が進み、新たな価値がもたらされています。また、新技術を積極的に取り入れ、改善する意識が社内に生まれ、半年前には実現不可能だったことが現在では可能になっています。eve autoは、こうした企業の意識変革を促進する重要な役割を果たしています。
2.運用拡大への期待
テスト運用の進行に伴い、「外部から届いた荷物をeve autoで各建屋へ搬送したい」といった要望が静岡工場内で増加。自動搬送の可能性が広がるにつれ、現場での活用範囲も一層拡大していくことが期待されています。
3.労働環境の改善
これまでは、雨の中でも作業員が合羽を着て台車を押していましたが、eve autoの導入により、こうした負担の大きい作業が軽減され、労働環境の改善につながっています。
今後の展開
さらに多くのルートや活用方法を取り入れ、複数台が効率的に走行できる環境を目指しており、現在のテスト運用を通じて新たなルート開拓を進めています。また、夜間運行を可能にすることで、稼働範囲と運行時間の両方を拡大することも検討しています。将来的には、構内でのトラック走行を全て排除し、構内配送はできるだけeve autoに置き換えたいと考えています。その先駆けとして、まずは調達部門での実運用開始が最優先とされており、これに向けて、パトランプ等で到着を知らせる仕組みやカゴ台車の牽引方法といった具体的な課題に対して、追加の検討を進めています。

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