eve autonomy
リコーインダストリー株式会社 東北事業所

製造業

リコーインダストリー株式会社 東北事業所

人と機械の融合により実現する製造現場の未来の形

リコーインダストリー株式会社 東北事業所様のご紹介

リコーインダストリー株式会社様(以下、「リコーインダストリー」 は、2013年のリコーグループの再編に伴い、同グループの生産機能を集約し、国内生産を担う生産会社として設立されました。中でも、宮城県柴田町にある東北事業所は、オフィス向け、商業用、印刷業向けのプロダクションプリンターや複合機など、少量多品種生産を行っています。その生産規模は同社の全事業所の中でも最大を誇ります。

eve auto導入前の課題

東北事業所の生産は、中小量の生産規模で大型・重量物の部品を人手で組み立てることによって、高画質・高機能を作りこんでいるのが特徴です。デジタルの力で改善を加速させるリコーグループが考えるDigital Manufacturing(以下 「DM」)活動を実施しながら、生産現場で働き易さと生産性を両立し、新たな付加価値の創出に取り組んでいます。

特に搬送作業は、モノの形や情報を変えないため、「無駄」の一つに分類されており、屋内エリアでは自社開発のAGV導入により搬送の効率化と削減に成功しています。一方で屋外搬送においては、フォークリフトや納品トラックなどの一般車両が走行する混在空間となるため、AMRなどの自動搬送の導入が難しく、有人フォークリフトによる搬送を行っていました。しかし屋外エリアの搬送は作業者への負荷が高く、非効率な点も多いため、ロボットに置き換えることが重要な課題でした。人がより付加価値のある作業に従事できる環境を整えることで、省人化と働きやすさの向上を図ることがDMにおける重要なミッションの一つでした。

eve auto導入の決め手

①人と車両における安全性

屋外作業は過酷な環境(いわゆる3K:きつい、汚い、危険)に該当するケースが増えています。猛暑や強風などの厳しい気象条件下の中でもQCD(品質、コスト、納期)を維持した運搬が求められています。eve autoは公道でも使用される自動運転技術を搭載しているため、混在空間そして雨天や夜間でも自動搬送を実現し、人や他の車両を検知して停止することができます。そのため屋外搬送の課題を解決する最適なソリューションとして導入されました。また、自動運転保険がサービスに含まれていることも、万が一の事態に備える安心材料となりました。

②工事不要、パソコンでルート変更可能な柔軟性

工場内では常に改善活動が進められており、頻繁にレイアウト変更や工事が行われます。誘導線式の場合、その都度ガイドの引き直しが必要となり、現実的ではありませんでした。簡単にルート変更ができる点も、選定のポイントとなりました。

③1.5tの重量物が搬送できる牽引力

製造されるプリンターの中で最も重い製品は約1.2tあり、搬送台車を含めると約1.4tの搬送能力が求められます。また、操業時間である8時間の連続稼働も重要な要件でした。eve autoは1.5t牽引状態で約30kmの走行が可能で、さらにはバッテリー交換もできるため、2直・3直の現場でも運用することが出来る点が評価されました。

eve auto導入による効果

各建屋から出る空箱をT棟に集約するために、1日20回以上の空箱搬送をフォークリフトで行っていた作業をeve autoに置き換えています。

お客様担当者の声

eve auto導入により、今まで難しかった屋外の自動化を実現し、作業の効率化がさらに進みました。」

「走行中は日本語の音声でアナウンスしてくれるため、初めてeve autoを見る作業者も存在を認知でき、安全な構内通行や作業が実現しています。」

「作業の効率化を進める中で、レイアウト変更が頻繁に行われるため、ルート変更や修正が簡単に実施できる点は非常に助かっています。」

今後の展開

空箱搬送だけでなく、今後は完成品の搬送も計画しており、準備が進められています。675kgと465kgの製品本体を合わせて1,140kgを運ぶ必要があり、現在実運用に向けた実証実験中です。空箱搬送に加えて、完成品搬送の自動化を進めることで、フォークリフトによる搬送を完全に廃止することを目指しています。

台車情報

リコーインダストリー様で使用されている内製、4WS機構付き連結台車
衝撃吸収性を高めるため、エア式キャスターを採用

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